実はこの前々週12月初旬、北海道に行っておりまして、美瑛町でマイナス11.4度を経験しました。この時期としてはかなりの寒波で、当然、雪です。
気仙沼は海沿いだから雪がほぼ無いことに違和感はなかったのですが、内陸の一関・平泉は当然雪だと思い込んでいました。
ところが、雪はほとんどありません。いそいで前夜、ネットでレンタカーを予約しました。「るんるんバス」で廻ろうと思っていたのですが、助かりました。
レンタがあると、パスするつもりだった厳美渓や達谷窟(たっこくのいわや)見物が可能になります。
厳美渓です。 デコボコ岩に氷が張っていて、危ないです。すぐそこで立入禁止になっています。冬以外の季節に来るところです。
近くに達谷窟毘沙門堂があります。征夷大将軍坂上田村麿の創建という歴史です。 毘沙門天を祀っているのに鳥居があります。神仏混淆ですね。毘沙門堂がこちら。 岩をえぐってお堂を建てています。結構な迫力です。立派なお寺です。奥には大きな摩崖仏もあります。大分県で見た摩崖仏以来の大きさでした。
続いて毛越寺さんに向かいました。
大泉が池の州浜です。
半分凍っています。
写真では薄暗いとしか見えないのですが、とにかく人影まばらということも手伝って、森々とした杉の木立に囲まれて、鈍色に霞む空気は幽玄とした雰囲気でした。とても良かったです。浄化される気がしました。癒される、というのはこういうことかと初めて思いました。
実は翌日もう一日平泉を廻る予定にしていたのですが、毛越寺さんは記憶がすごく鮮明で、なぜか「記憶を大事にしたい」なんて思って、翌日二度目の訪問はしませんでした。
池中立石です。
池に水を引いた鑓水です。
常高堂まえのお地蔵様です。お地蔵様と気楽にお呼びしますが、地蔵菩薩というくらいですから、仏様のなかでは如来に次ぐランクです。菩薩でも装身具をあまり身に着けません。日本では道祖神とごっちゃになっていると思っていますが、子供の守り神(仏様ですけど)としての信仰もあることから、親しみやすい姿かたちがほとんどです。多くの仏様の前では背筋が伸びるのですが、お地蔵様の前ではホッと力が抜けることが多いです。なかでも、このお地蔵様は微笑みをうかべているようであり、こちらも笑顔になりそうです。
宝物館の熊野三神像です。神様でも脇侍というかは存じませんが、真ん中の神様より右脇の椅像のほうが高いのは珍しく思います。 こんな写真を撮ってしまいました。撮影禁止の札が、探したけど無かったと思うのです。そんなはずはなかろ、とは思うのですが、とにかく貸し切り(入館者が僕一人)だったので、こっそり撮ってしまいました。
とにかく毛越寺さんにはシビれました。
観自在王院跡を横目に見て、次に向かったのが義経妻子の墓です。 義経公のお墓はここか、と感慨がありました。ここには駐車場がありません。12月というシーズンだから置ける場所があった、というところです。
次には平泉文化遺産センターに向かいました。ブラタモリの平泉編を見ていない方は、こちらにある毛越寺さんのCGをご覧になることをお薦めします。番組で紹介されたのと同じ、毛越寺さんの、今はない臨池伽藍と池に架かる橋をCGで再現したものを見ることができます。でも、今日の僕の感想としては「見てみたいけど、再建などせず、無くていい」でした。それほど今日の荘厳な雰囲気にマイッたのでした。
そしていよいよ中尊寺さんです。ドキドキしながら運転しました。
気仙沼と平泉 二泊三日旅行記 その3 に続く