経験に基づく投資の話 その② 2024年1月、新NISA開始へ iDeCoは?

令和5年税制大綱のなかで「資産所得倍増計画プラン」関連要望として「NISAの抜本的拡充・恒久化」がありました。今後、大綱をもとに法案が作成され、2月に改正法案が国会で審議されて3月に成立、4月施行という運びが通常です。現在は安定政権ですから、このまま通る可能性が高いと言えるでしょう。

この内容は金融機関の端くれの現場で、私が期待していた内容を、遥かに上回るものでした。下は金融庁HPから筆者ヘンデルがブログ上に要点を写したものです。正確、詳細は金融庁HPをご覧ください。

    つみたて投資枠    成長投資枠
年間投資枠     120万円     240万円
非課税保有期間     無期限化     同左
非課税保有限度額つみたて+成長で1800万円
簿価残高方式で管理
(枠の再利用可能)
     同左

 ※成長枠は1200万円(内数)
口座開設期間     恒久化     同左
投資対象商品積立・分散投資に適した一定の
投資信託(現行のつみたてNISA
と同様)
上場株式・投資信託等(①整理・監理銘柄、②信託期間20年未満、高レバレッジ型及び毎月分配型の投資信託等を除外)
対象年齢     18歳以上      同左
現行制度との関係2023年末までに現行の一般NISA制度において投資した商品は、新しい制度の外枠で、現行制度における非課税措置を適用 
※現行制度から新しい制度へのロールオーバーは不可
      
      同左

私がまず何に驚いたかというと、最大で元本1800万円が非課税になることです。なんという大盤振る舞いでしょうか。先日、年金2000万円問題が話題になったところです。ほぼそれに等しい金額の運用は非課税だ、ってことです。

しかしそもそも、です。2022年8月までの1年間にdodaサービスに登録した約56万人のビジネスパーソンの平均年収は20代が342万円、30代が435万円、40代が495万円、50代以上が596万円、だそうです。ということは、ほとんどの日本人にとって、毎年「つみたて+成長」で年360万円の投資枠をフルに使うのは非常に困難だということになると思われます。(すでに貯蓄があって、そこから回す人は別です)

「いやいや、毎年360万円ずつ5年間投資に回す、なんてのは無理なのはわかってる。20年がかりで埋めるんだ」という考えもあるでしょう。それはアリです。生涯非課税ですから。しかし更にいうと、配偶者と合わせたら世帯で3600万円!の元本が非課税になるというわけです。多くの日本人には手が届かない・・んじゃないでしょうか。。  この制度を使う使わない、どう使う、によって、ムチャクチャ格差を助長することになる気がします。

2つめ、驚いたのは1800万円の枠の再利用が可能ってことです。ただし、年間投資上限360万円はあるので、極端な例では、毎年360万円ずつ投資して、5年で1800万円投資しました、5年目に全部売りました、とすると、6年目には360万円の枠が復活する、ってわけです。

これは重要です。現行NISAでは損切がしづらかったです。損益通算できないし、ロールオーバーするのでしょうがない、という状態です。来年からの新NISAは、後日要るお金で、いずれ売るお金でもOKってことです。益なら非課税、損ならしょうがないけど、売っちゃっても来年またはそれ以降に新たに非課税で投資できます。総枠で1200万円または1800万円になるまでは。

つみたて投資は毎月10万円が上限です。といっても毎月10万円投資できる人は少ないかもしれません。あとで述べますがiDeCoとの割り振りもありますし。つみたて投資の銘柄は、何も考えず「S&P500連動投信」か「全世界投資」が良いと思います。

実はひと捻りした銘柄をご紹介したいのですが、それは次回ということでご了解ください。(もう長くなりましたので) 

ちなみに、私の長男にはS&P500連動積立、長女には世界バランス型積立(株+債券)、私自身は確定拠出年金で、あるアクティブ投信で積立もどきをしています。

私としては成長投資枠でもインデックス投資が主となって良いと思います。個別株投資はなかなか勝てるものではありません。

ウォーレン・バフェットという名前を聞いたことがあると思います。去年のフォーブスでは世界第5位の資産家です。1180億ドル(15兆5000億円)です。彼は株式で財産を作りました。その彼が妻に対し「自分の死後は資産の90%をS&P500に連動するインデックスファンドに投資し、残りの10%を債券に投資するよう推奨」しているのは有名な話です。ただし、資産の85%は寄付すると発表しています。

ただ、リタイア層のかた(私もですけど)で配当ニーズがある場合、現在の日本には配当利回りが高い銘柄が増えましたので、配当を期待して投資するという考え方はあると思います。(配当まで非課税になるとは確認できていません。たぶん大丈夫だと思います)

前回のブログその①に記したように、今年は10年に1度のチャンスの年だと思っておりまして、なるべく早く、今年のNISA枠は埋めていきたいと思っています。今年のNISA枠は来年以降も有効ですから。つみたてNISAは20年有効です。

ところで老後に備えての投資としてはもう一つ、確定拠出年金制度があります。特に自営業者のiDeCoは強力です。自営業者は毎月68000円が積立可能、12カ月で年額816000円を積み立てて、これが所得控除となり、運用中は値上がり非課税、受取は公的年金等控除、退職所得控除の対象になるのです。

配偶者がいればiDeCoも更に倍!ですし、青色申告の人でしたら配偶者を専従にして給与控除も可能です。 ・・・とはいえ、この制度も、私の娘のような零細自営業者には、60歳まで下せない(年金ですから)こともあってとてもフルには投資できません。 

新NISAと同時に、企業型確定拠出年金またはiDeCoの、どちらを優先するかは人それぞれとしか言いようがありません。

NISAはとにかく最後まで売却したとき非課税です。しかし損で売却すると、損益通算できません。

一方、確定拠出年金は所得控除です。値上がりしなくっても所得税が減る分だけ、実質プラスになると言えます。受取の時は、課税とはいえ優遇税制です。退職金控除は積んだ年数に年あたり40万を控除して、それを超えた分は1/2にして所得税です。年金受取りの場合は公的年金等控除が適用されます。 ※概略を記しています。詳しくは国税庁HPでご確認ください。

最後に余談です。筆者ヘンデルの感覚です。コロナ対策も、老後の年金も、国土の防衛費も、自分でやってね、自分で守ってね、という時代になったという気がしています。

※このページに書かれた数値、内容等については、筆者ヘンデルの調べであり、意見です。記載する内容は出来るだけ正確なソースに基づくよう心掛けていますが、未確認の内容を含む場合があります。ここに記載された情報を参考に金融商品などの投資を行った場合、その結果は自己責任です。

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