タコライスという名前は、もう本土でも市民権を得たと思います。
蛸が入っているのではなく、タコス+ライス です。
その元祖を名乗っているのが金武(キンと読みます)のキングターコースです。通称「キンタコ」です。
沖縄のみならず、タコライスは今やどこにもありますが、ウチナンチュには「タコライスと言えばキンタコ」であり、「キンタコに比べれば〇〇」というベンチマークでもあります。でもコストパフォーマンスでキンタコを超えることは難しいです。
金武は基地の町です。キャンプハンセンという広大な基地の、出入り口の前に小さな町があるという状況です。なのでメニューは英語日本語がチャンポンで、COKE、SPRITEは$1.00です。
お待たせしました、キンタコのタコライスがこちら。
高さ約20㎝、どこからスプーンを入れてもバラバラこぼれます。お金のない兵隊さんに、安く、腹いっぱいになってもらおう、という店主の願いだったと聞いています。
基地の町だけに危ない、ということでウチナンチュも夜は近寄らないそうです。危ないんで、街灯は10m間隔で立っています。
危ない、ばかりではなく、琉球八社の一つ金武観音寺もあります。
観音寺の隣には鍾乳洞があり、その地下には泡盛の壜が寝ています。5万本と言われます。泡盛は瓶詰してからも熟成するのです。3年寝かせると「古酒」(クースー)と呼ばれます。
那覇在住だった僕には金武は遠いのです。那覇市の隣が浦添市、そのまた隣の宜野湾市長田に支店があります。長田のキンタコがこちら。
蓋を開けたらこぼれます。長田店は持ち帰りが主で、食べる人には狭いカウンターがあるだけです。それにしても「もう許して」と言いたくなる、この迫力。
タコライスはウチナンチュのソウルフードの一つであることは間違いありません。