沖縄滞在記 (11/7~11/27) 6日目 11月12日 浦添市美術館 カフェくるくま おきなわワールド 首里城 富久屋 

今日は、東京で知り合った人が沖縄に就職して、初めての沖縄ってことで、沖縄には先輩の私からいくつか話をした、という人と会う日です。事前に曇りの予想の日にカーシェアを予約し、アポをもらったのですが見事に雨。

ジモティー(地元の人)でもなかなか行かないような所だったり、雨でも楽しめるところを考えたんですけど、どうなりますことか。

まず、浦添市美術館に案内しました。

外観はなんとも多国籍チックです。イスラム寺院を彷彿させます。内井昭蔵さんの設計です。

浦添市美術館は琉球漆器のコレクションです。沖縄は湿度が高いので漆器の制作には向くそうです。漆器自体は縄文時代からあるそうですが、以下私の想像、妄想です。琉球王国は東南アジア全域と貿易がありました。一方、北前船は北海道から加賀経由、鹿児島までコンブを運び、おそらく船を替えて、琉球を経由して中国福建省まで運ばれたと思っています。コンブの帰り荷の一つは漢方薬で、これが富山にもたらされたと考えれば、もの凄く点がいきます。福建省では昆布が採れませんし、沖縄も昆布は採れないのに、何故か一人当たりコブ消費量では日本一なんです。 海上輸送の力ですね。

こうして漆器の技法も、琉球には東南アジアから、中国から、加賀から流入、交流したのではないかと考えています。沈金、箔絵、螺鈿、蒔絵に加えて、琉球独自の堆錦(ついきん)という技法はタイにまで広まったのだそうです。

拙宅の部屋の壁にかかっている、いただき物の琉球漆器です。堆錦だと思われます。

浦添市美術館には美しい螺鈿の漆器が数多くあるのですが、私にはあと二つの重要なアトラクションがあります。

一つは琉球交易図屏風です。

Bingで検索した画像からお借りしました。

琉球の歴史に興味ある人なら1時間眺めても飽きないと思います。昔の那覇の様子が描かれています。防衛施設の三重城、交易品の倉庫の御物城、島津の船舶、外国人居留地の久米、那覇の水源である落平(ウティンダ)、波上宮、弁髪の人と歓談する人 など細かに描かれています。

もう一つは北斎の描いた琉球八景です。これが凄い。想像で書いているので、遠くに富士山が見えたり、雪景色だったりするのです。 もっと有名になっていいのにな~、とホントに思います。

以前の公開時のポスターです。

その後、できれば久高島に行きたいという希望があったもので、南部に向かいました。お昼は「カフェくるくま」という観光客には大人気のお店にしました。

晴れていればこんな感じ(資料映像です w )、なのですが今日は雨。

お店のHPからお借りしました。

久高島の見える窓辺でいただきました。

窓の外には海が広がり、雨雲の様子がわかります。目の前の久高島に雨雲がかかっているのが見えています。

私が久高島にこだわるのは、琉球最高の聖地、斎場御嶽から国王が拝むのが神の島、久高島なんです。アマミキヨが上陸した浜があり、いまだに男子禁制の御嶽があります。一木一草たりとも持ち出してはいけない、などのルールがあります。 とても心洗われる空間と景色で、以前、私は家内も娘も、長男も、友人も、連れて行きました。

昔、久高島でガイドをお願いしたとき、クルマ(相当ポンコツ、失礼)で回ったこともあったのですが、雨だからって、今日の今日じゃ無理でしょと、ここは断念。雨だし、玉泉洞に行くことにしました。

玉泉洞は「おきなわワールド」にある鍾乳洞です。かなり大きく、公開されている部分で890mもあります。私は岡山育ちで、井倉同、満奇洞で鍾乳洞は珍しくはないのですが、もう一つ「おきなわワールド」には見どころがあります。スーパーエイサーです。「スーパーよさこい」のエイサー版です。 

入場すると、太鼓の音が聞こえます。エイサー会場に急ぎました。でも残念なことに最後のショーの最後の数分しか見ることができませんでした。

ゼロじゃなくて良かった、という話でした。鍾乳洞に向かいます。

これは見事です。南大東島の星野洞をスケールアップした感じです。
写真だとまるでかき氷ですが、これはブクブク茶です。煎り米を煮出したお湯を巨大茶筅で泡立て、それをサンピン茶(ジャスミン茶)の上にふわりと乗せたものです。

おきなわワールドをあとにして、燃えちゃった首里城に向かいました。

弁財天堂です。円鑑池は水が抜かれています。池にいたバリケン(カラフルな巨大アヒル)はどこに行ったのでしょうか。(後日わかりましたが、隣の龍潭池にいました。良かった)
歓会門です、首里城に入る最初の門です。歓迎します、という意味です。

門番さんが立っています。「あと7分で全ての門が閉まります」とのことでした。「龍樋まではいいですか?」「いいですよ」

下の龍樋の写真は首里城公園管理センターHPからお借りしました。

龍の樋は中国皇帝からもたらされたそうです。この水は冊封使の徐葆光が「中山第一」とその美味しさを称えたそうで、石碑にまでなっています。門番さんによると、この水に触るといいことがあるらしいです。

晩ご飯は、本ブログではお馴染み、首里の富久屋さん(僕の大のお気に入り)です。

この佇まいは変わりません。

この3年は富久屋さんにも変化をもたらしました。昼は予約なしの早い順、夜はコース料理しかありません、ということになっていました。ということは「うむくじぷっとぅるー」は食べられるはずもなく、「びらがらまち」「みぬだる」はあるかもしれないけれど、お代わりはできない、ということです。でも、この雰囲気と沖縄居酒屋ではない琉球料理を、連れの人に食べてもらいたい、僕も食べたい、ということでやってきました。

左上からターンムアンダギー(だと思う)、右にいってジーマミ豆腐、その下がドゥルワカシー、中央下がスンシーイリチー(竹の子)、左がスヌイ(もずく)
下の黒いのは「みぬだる」です。出汁で茹でた豚肉に黒胡麻をまぶしたものです。その上はラフテー。オクラを乗せて、その上の揚げ物が今となっては不明です。 おいしそう。
ゆし豆腐です。やさしい味でした。

今日1日遊んでくれた友人に、お礼を言います。ありがとうございました。僕が行きたいところに行き、食べたいものを食べました。 友人を無事送り届けて、今日は終了です。

資料画像です。富久屋さんのオードブルです。今はもう無いのかもしれません。

容器の上に乗っている細長い緑の葉っぱは「サン」と言います。
魔除けです。これがないと痛みやすいといいます。

11月13日 7日目 に続く

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